こんにちは!plumです。
魚やイカに寄生し人が食べると激痛をもたらす寄生虫「アニサキス」。釣り人なら一度は耳にしたことがあると思います。
釣り人から人気のターゲットである青物やイカのみならずほとんどの海産生物に危険があるので、釣ってから食べるまでにやるべき予防・対策法をしっかり学んでおきましょう。
ということで今回はアニサキスの予防・対策・治療法についてご紹介していきます!
寄生虫「アニサキス」とは
アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫であり、人が摂取すると「アニサキス症」という食中毒を引き起こします。
魚介類に寄生しているアニサキスは幼虫であり、体長は2~3cm程。白い糸のような見た目をしており目視での確認が可能です。
アニサキス症の種類・症状
アニサキス症は寄生する部位によって、胃アニサキス症・アニサキスアレルギー・腸アニサキス症(非常に稀)・消化管外アニサキス症(非常に稀)の4つに分類され、いずれも何らかの症状を伴います。※99%が胃アニサキス症だと言われています。
もしあなたが魚介類を食べた2時間後~数日後までに以下のような症状がある場合は、アニサキス症の可能性があるので速やかに医療機関を受診しましょう。
- 腹痛・お腹のハリを感じる
- 激しいみぞおちの痛み
- 吐き気・嘔吐
- おならや便の詰まり
- 下痢
- 発熱
- じんましん
※1,2は一定間隔で繰り返す痛みが特徴
アニサキスの検査・治療方法
検査方法
直前の食事内容や症状によりアニサキスがいるという疑いがある場合、胃カメラまたは大腸カメラによる検査が行われ直接アニサキスの有無を確認されます。
食後間もない場合などで胃カメラの使用が難しい場合や、症状が腸に発症している場合は、超音波(エコー)検査や腹部X線(レントゲン)検査、血液検査などを用いる場合もあります。
治療方法
アニサキスは人の体内では長く生きられず1週間ほどで死滅してしまいます。軽い症状の場合は自然治癒も可能ですが、その間は激痛が伴います。
内視鏡による摘出を行えば症状はすぐに消えるので、一般的にはこの治療が用いられます。※胃アニサキス症の場合
非常に稀ですが腸にアニサキスが寄生する腸アニサキス症の場合は、点滴や内服薬によって症状を和らげる対症療法が用いられることもあります。
アニサキスの対処・予防方法
食べる前に目視で確認
アニサキスは長さ2~3cm幅0.5~1mmくらいで、人間の目でも確認することができます。
釣り人ならば「釣った魚を捌いてみたら白いうにょうにょしたものが…。」なんてことを経験したことがある方も少なくないと思います。
生の魚介類を調理する際は、渦巻き状や白い斑点のある個所、糸状のようなものがないかしっかり確認しましょう。特にイカはアニサキスと同じ半透明の白色をしており見つけにくいので注意です。
加熱・冷凍する(生で食べない)
アニサキスは熱や低温に弱く、中心部加熱(60℃で1分)または冷凍(-20℃で24時間以上)で死滅してしまいます。※家庭用の冷凍庫では-20℃に下がらない場合もあります。
「釣った魚は刺身で食べたい!」という気持ちはわかりますが、天然の魚は特に注意が必要ですので、安心して食べたいのならば生で食べないことをオススメします。
新鮮なうちに内臓処理
アニサキスは魚介類の内臓に寄生し死後の時間経過で身に移動します。そのため、釣った魚など新鮮なものはすぐに内臓を処理しましょう。
釣った魚は内臓を処理することでアニサキスなど寄生虫の予防になるだけでなく、新鮮さを保ち生臭さも抑えられます。美味しく安全に食べるためにも血抜きや神経締めと一緒に内臓の処理も行いましょう。
よく噛む・薄く細かく切る
アニサキスは体に傷が入るとすぐに死んでしまうため、刺身を薄く細かく切ったり、よく噛んで食べれば大丈夫だと言われています。
しかしこれは、アニサキスが誤って口に入ってしまった場合の対処法なので、アニサキスを取り除く・死滅させることが最も重要だということを忘れないでください。
注意!酢漬け・塩漬けは”効果なし”
アニサキスの予防法として酢漬けや塩漬けが効くという間違った知識が広まっています。
お酢や塩には防腐・静菌効果があり食中毒対策として効果がありますが、アニサキスにはまったく効果がありません。
この誤った知識でシメサバからアニサキス症になってしまったという事例もあるので注意しましょう。
魚は釣ったあとも大事!
新鮮な魚を食べれることは釣り人の特権であり、自分で捌いて刺身にするということも多いと思います。
アニサキスの危険があるからといって生の魚は食べませんというわけにはいきませんが、食中毒になってしまえば大好きな釣りにも行けなくなってしまいます。
予防・対策をしっかり行ってできる限りアニサキスのリスクを減らしましょう。
読んでいただきありがとうございました!